歯周病や外傷など様々な原因で歯を失ってしまった場合、その欠損部(骨内)に人工の歯根を埋め込み、それに人工の歯を取り付け、機能性と審美性を回復させる治療をインプラント治療と言います。
「インプラント」とは、何かを「埋める」ことを意味する言葉で、医学の世界では整形外科の人工関節などを骨に埋め込む治療で多くの実績があります。(心臓ペースメーカー、人工内耳、美容豊胸、美容豊尻もインプラントの一種です)歯の治療に用いられるものは正式にはデンタルインプラントと呼ばれます。
歴史的に人間は、失った自分の体の一部を何かで補うことを考え続けてきました。歯においても古くは貝殻を埋め込んだり、様々なことが行われてきましたが、近年では安全で長持ちする術式が確立され、50年以上の良好な臨床実績が報告されています。
人工の歯根となるデンタルインプラントは主にチタン製です。(近年はジルコニア製品も市場に出ています)チタンは骨と結合する特性をもっています。また、地球上で最もアレルギーの少ない金属と言われており、金属アレルギーの方でも特殊な場合を除き、使用して頂けます。
顎の骨にしっかりと固定されるインプラント治療は、ぐらついたりせず、取り外して洗う必要もないので、入れ歯などと比べてもメンテナンス面で優れています。
天然の歯と変わらない感覚で噛むことができ、自然で美しい歯を手に入れることができる、それがインプラント治療なのです。
ただし、インプラントも手入れが悪いと天然歯の歯周病と同様に歯肉の炎症(インプラント周囲炎)がおきることもありますので、術後のケアは大変重要と言われていおり、定期的なメンテナンスは必須になります。