インプラント(オールオンフォー)歯周外科研修@ロサンゼルス
ロサンゼルスで All on X(オールオンフォー) とVISTA(歯周外科の術式)の研修会に参加し、最新の知識と技術のアップデートを行なって参りました。
講師は南カリフォルニア大学歯学部歯周病科元主任教授のDr.Zadeh、ノースキャロライナ大学歯学部客員准教授でスペイン開業のDr.Rojasで、テキサス大学歯学部歯周病科助教授のDr.Minが主催するNEXUSの研修プログラムとして、Dr.Zadehが主催するVISTA INSTITUTEで開催されました。
Dr.Zadehは世界的に大変著名なインプラント歯周病専門医で、VISTA(前庭切開骨膜下トンネルアクセス法)の考案者として広く知られており、私が2011年米国USC開催の国際学会で発表した際にお世話になったのをきっかけにずっと親しくさせて頂いている第2の師匠のような存在です。
Dr.RojasはAll on X(オールオンフォー) も含めたインプラントの全顎補綴に関して欧米で人気の講師として知られている著名な歯科医師です。私は今回初対面でしたがとても明るくフレンドリーな先生で、本当に素晴らしいお仕事をされており、多くの学びを得ることができました。
Dr.Minは今や若手の歯科医では世界で5本の指に入ると言われている新進気鋭の歯周病専門医で、優れた臨床や多くの論文発表やだけでなく、後進の育成にも大変ご尽力されています。古くからの友人なのですが、今では雲の上の人。。渡米してほんと凄い人になってしまいました。
All on X(オールオンフォー含む) と総称される、4〜6本のインプラントを埋入し手術当日に綺麗な仮歯(固定式)を入れてしまう術式について、講義や模型実習そしてライブサージェリー(手術見学と解説)を通して、世界最先端の技術と知識をたくさん学ぶことができました。最新のナビシステムを用いたガイドサージェリーや3Dプリンターを用いた強固で迅速なテンポラリーの製作も大変勉強になりましたが、今や世界のスタンダードになりつつある「インプラント骨縁下2mm埋入」の最新の知見についても再確認することができ、大収穫でした。
下顎オールオンフォーのインプラント埋入模型実習での一コマ。和気藹々と楽しい実習でした(笑)
歯肉退縮に対する対処法として考案されたVISTA法は、従来のように歯肉弁フラップを大きく切開することなく小さな切開線からアプローチするので、患者さんへの外科的侵襲(外科的なダメージ)が極めて少なく、軟組織の移植から骨造成まで行える汎用性の広い優れた術式ですが、ブラインドテクニックであり特殊な縫合の仕方が必要であることから難易度は高く、施術に際しては高度な技術と経験が求められます。それを極めたDr.ZadehとDr.Minからさらにアップデートされた知識と技術を直接学ぶことができて大変良かったです。
ちなみにVISTA法は私も早くからこの有用な術式を採用しており、2012年に日本の専門誌(クイッテセンスDental Implantology)でVISTAを併用した日本初のインプラント症例を報告させて頂いた経緯があります。VISTAは現在でも実際の診療でよく用いており、安全で成功率が高く、なるべく外科的侵襲の少ない、患者に優しい手術を常に心がけております。
今回の研修会では、勉強熱心で意識の高い先生が多数参加されており、とても素晴らしいチームワークで、懇親会も含めて大変楽しい研修会になりました。
地元で有名なお鮨屋さん、Brother Sushiにて。カリフォルニアは新鮮なネタが入るので鮮度が高く、とてもレベルの高い、びっくりするくらい美味しいお鮨でした。スタッフの接客サービスもフレンドリーで最高でした!
ボクシングの伝説的なチャンピオン、オスカーデラホーヤの象の前で著名な先生方と記念撮影。
まだまだ学ぶべきことはたくさんあります。得意なオールオンX(オールオンフォー)によるインプラント治療など、最高の治療をコンスタントにご提供できますよう、さらなる高みを目指して、これからも楽しみながら精力的に頑張っていきたいと思います。